VOL.12 「今でしょ!」 高野陽子

このカテゴリーでは、自分らしくイキイキと輝く女性達に「10年前の私に伝えたいこと」「10年後の私から現在の私へのメッセージ」というテーマでゲスト寄稿していただきます。第12回はフランス在住歴30年、株式会社アニエス・ベーの社員、フリーランスの通訳として活躍する高野陽子さんにご寄稿いただきました。

「今でしょ!」高野陽子(パリ在住・57歳)

フランスのファッションブランド、アニエス・ベーの社員として勤務するかたわら、フリーの日仏通訳・コーディネーターとしても活動しています。学生時代から、日本とフランスの架け橋になることを夢見ており、人生の最後の日までその役割を果たし続けることが私の夢です。

生き方を選べるのは幸せなこと

フランスに移住してから、出産、乳がん、離婚など、さまざまな困難を乗り越えてきました。その中でも、特に命の尊さを実感し、価値観を大きく変えたのが2015年11月のパリ同時多発テロ事件です。この一連のテロ事件のひとつが、私が住むアパルトマンから見える場所で発生し、ごく普通の住民がスーパーに買い物に行く途中で巻き込まれ、命を落としました。幸いにも私も家族も無事でしたが、隣人の中にはピストルの発砲音が耳に残り、記憶が蘇るたびに身震いするという人もいます。この事件をきっかけに、「今」しかない時間を大切に生きようと強く意識するようになりました。

また、2004年に乳がんを告知され、死を身近に感じた時に病気や死は自分の意志ではどうすることもできないけれど、それ以外の人生は自分で選択できるということに気づきました。自分で生き方を選択できることの幸せに気づいたことで、人生を2倍楽しめるようになったと感じています。

10年前の私に伝えたいこと

「野球のピッチャーに例えれば、直球ばかり投げてもダメ。たまにはカーブも投げて上手に使い分ける事」と伝えたいです。

さまざまな問題に直面した時に、真っ直ぐに突き進む(直球)だけでは問題は解決しない事、違う視点(カーブ)からもっと状況を見れば、解決方法も見えてくる可能性は大です。 今思うと、がむしゃら過ぎたところで、かなり空回りしていたと思います。

10年後の私から現在の私へのメッセージ

健康で普通の生活が過ごせる事の大切さにもっともっと感謝し、心の貯金を少しずつ増やしていって下さい。 そしてあなたの持つ根っからの明るさを持ち続けてください。

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